距離計を調整して完成

一週間ぶりの更新です。
最近、デジカメを弄っていると、
銀塩カメラの修理がおろそかになってしまいました。
いけませんねぇ……。

一週間も放って置けば、
接着した距離計のミラーは完全に固定されました。

ハーフミラー、表面鏡を交換すると、
距離計が完全にずれてしまいます。

調整します。

上下のズレは、

固定されているミラーの上下角度をここで微調整。

左右のズレは、




シャッターユニットに取り付けられている板との
接点の螺子で調整できます。

距離計が完成。

組み上げる前に金属艶出し剤で綺麗に磨くと、
ボディに新品の輝きが蘇りました。
ようやく完成です。

ハーフミラー・表面鏡を交換

ファインダーが綺麗だと思ったら、
ハーフミラーが拭き取られてガラスになっていたのですね。
交換しなければなりません。

取り外してみます。

光学会社社長から譲っていただいているハーフミラーと交換します。
厚さ1ｍｍで透過率５０：５０　アルミ蒸着です。

ガラスカッターで切り出し。




表面鏡も劣化しており、





これも交換しておきます。

トップカバーを外す。

距離計を調べるためにトップカバーを開けます。

感度インジケーターを外しましたが、これは外さなくても良かった。





巻き上げノブをそのまま逆回しで外れます。

接眼レンズをはずし、





簡単に外れました。

ファインダーの覗き窓が右側にあります。


距離計の窓が通常と反対側です。

距離リングを回すと距離計の中間のレンズが左右に動く方式です。

ファインダーが綺麗だと思ったら、
ハーフミラーが拭き取られてガラスになっていたのですね。

交換しなければなりません。

シャッターユニット完成。

バラバラのまま年を越してしまいましたが、
ようやく、シャッター羽根まで分解。

絞り羽根まで到達。
9枚羽根です。

劣化グリスが付着して動きが硬くなっていました。

羽根を動かすリングも動きが悪いようです。


外して完璧に掃除すれば、



小気味よい動きが蘇りました。

シャッターユニットが仕上がりました。

シャッターユニットも西田光学製

前群のレンズを外し、
固まっていたシャッタースピードリングが外れました。
グリスが劣化しています。

プロンタータイプですね。

シャッター、絞り羽根を分解掃除するため、
メカ部分を分解します。

セルフタイマー、ガバナーと外れました。
分解の仕方がコパルやプロンターとは少し違っています。

このユニットは西田光学が自社生産したものだそうです。
各部品の仕上げは綺麗とは言えません。
しかし、しっかりと機能しています。

カチカチのレンズユニット

シャッターユニットを外します。

後群のレンズを外し、カニ目リングを外すと、
このように外れます。


シャッターユニットを分解するのに前群のレンズを外すのですが、
前群1枚目のレンズを押さえているカバーがはずれ、
その下の部分がカチカチで回りません。


カバーのネジ山を傷めてしまうため、
ペンチなどでは掴めません。
どうするか……？


そこで……

最後の手段。
ドリルで
レンズブロックにカニ目穴を開けることに。

こんな感じに穴が開きました。








ようやく、緩めることに成功です。

２重像が見えない距離計

向かって左側に連動機構が見えます。




シャッターレバーからの連動部分。

レリーズボタンを押すと、
シャッターユニットのレリーズレバーを押し込みます。


ファインダーには距離計が付いています。

距離レバーの動きは硬いですが、
何とか動いています。

ピント位置にに応じて連動機構が作動しています。



しかし、肝心のファインダーには2重像が消失しています。

蛇腹は綺麗です。

太陽にかざして見ましたが、
ピンホールも開いていません。

ウエスター オートロール

ウエスターオートロールと言う6×6判スプリングカメラです。
前蓋に“ＮＫＫ”のイニシャルが見えます。

調べてみるとイニシャル通り
西田光学工業。
カメラのネーミングも西田を使っている。

大衆機を作っていた会社ですが、人気が無かったそうです。

レンズは綺麗ですね。

名前がウエスコン7.5ｃｍ　ｆ3.5
これも西田からのネーミング。

リコーフレックスなどと同じ
トリプレットタイプだそうです。
リコーのレンズは良く写りますが、
このクリアーなウエスコンレンズは如何でしょう？


レンズは綺麗ですが、シャッタースピードリングがカチカチで回りません。
シャッターは切れています。